2006年秋 エステル第3号

逆境の日に省みる。これは先日の交流会(リハビリフェローシップ)で話し合ったテーマです。
一人のメンバーが、「私には今まで『あなたに不幸が次から次におこるのは運命だから』と言われ、人生に失望してましたが、逆境も省みることを通して益となるんですね。」と目を輝かせておられました。

運命なら逆境は、そこから何も得るものはないでしょう。でも、逆境を通して気づくこと悟ることがある。そして、そこからより豊かな人生が始まる。

精神障害になってつらいこと悲しいことがいっぱいあったかもしれません。

でも、その体験からこそ、生まれる益なるものがあると確信しています。そして、ホームの生活に慣れ始めたメンバーの方々の中に、その小さな幸せが始まった喜びの姿を見ます。
これは共に生活をするスタッフが味わう特権だと感じています。

ホームも逆境で考えさせられることがいろいろありました。

第1に、障害者自立支援法施行に伴って、入院されるとその期間が給付費の算定がされなくなりました。これは、ハートフルトポスにとっては大きな打撃でした。というのは、他のホームより手厚い体制を組んで社会的入院(病状は安定して退院できるにも関わらず地域での受け入れ場所がなくやむなく入院を余儀なくされている)の方々でも入ってもらえるホーム作りをして来ましたが、やはり長期入院の方々が地域での生活やホームの生活に慣れるまでには、さまざまなストレスがかかり、再入院(大概は休息的入院)を繰り返しながら、徐々にホームや地域に適応されていかれますが、 その時の入院期間が算定されなくなったのです。(これはどうしても改善してほしいですが。) 経済的大打撃です。
でも考えてみれば、もっとホームとして支える許容量の幅を広げる取り組みが真剣に始まりました。これは幸いなことでした。
病状のシグナルに対する観察を深め合うことやメンバー同士間の対応の練習・・等々、1年後2年後のホームのよき変化が楽しみです。

第2に、3つ目のグループホーム候補地の近隣の方々の反応です。
「精神障害者のグループホームの働きの大切さはわかるが、うちの近所につくってほしくない。」そんな本音と向き合いました。
地域集会に参加してまだまだこんなにも偏見があるのかと悲しくなりました。でも、少しでも精神障害者の方々のことを自分の生活の中で考えてもらったことはマイナスではなかったと信じています。

この地域では残念ながら開所に至りませんでしたが、現状がわかったからこそ、今後、私たちがしなければならないことが見えて来たように思います。

このような機関誌、講演、等々あらゆる機会を用いて、精神障害者の方々を理解していただけるチャンスを持って行きたいと強く決意できました。

病状の揺れに苦しみながらも、地域での平凡な生活を“ささやかな幸せ”として生き始めている彼等が、地域のやさしさに触れる日も、必ず来ると信じています。

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