2007年春 エステル第4号

『何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。』

マタイによる福音書7章12節

昨秋からの障害者自立支援法の本格施行に伴い、「自立支援」という言葉が頻繁に使用されるようになったと思う。

「自立支援」という言葉を聞くたびに、 「自立」って、目標かな、と考えてしまう。
ホームには長期入院からやっとの思いで退院してホームで生活している方々もいる。彼等の多くは病状の揺れに苦しみながらも、仲間との生活を少しづつ楽しんで行かれる。そんな彼等に「自立」という目標を突きつけて計画を立てることに疑問を感じてしまう。私が彼等なら「自立支援」などしてほしくないと訴えると思う。
そしてホームにとっては「自立」=「一人暮らし」というようなニュアンスが漂っている。さまざまな生活能力を身につけてホームを卒業して一人暮らしを始めても、しあわせを感じられなければ「自立」ってなんなんだろう、と思う。

いろんな面で人として「自立」することは、すべての人に求められるプロセスのように思う。自分の人生を自分で考え決断し行動し、その結果の責任を取れること。これは、人が幸せに生きるプロセスである。とすると支援の目標はやっぱり「しあわせになること」ではないかなぁと感じている。

「自分が輝くために(しあわせに生きるために)いろんなものを活用して(コーディネートして)楽しく幸せになろうよ。」そんなふうに彼等に問いかけている。

自分をコーディネートして、生活を楽しむって、とっても魅力のあることのように思う。
ファッションを楽しむために、アドバイスしてくれるサポーター(支援者)に付いてもらう。趣味を楽しむために外出援助のサポーター(支援者)を頼む。スポーツにつき合ってくれるサポーターや仲間を求める。そして、その一つ一つが幸せにつながり、人生が楽しいと感じられる。そんな彼等が笑顔になれるようなサポーター(支援者)になれればと思っている。

まさしく、私たちの支援は「しあわせ支援」であると痛切に感じる。
彼等の生活が、人生が、笑顔があり喜びがあり安心がある、そんなホームづくりになお励みたい。

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