2013年秋 エステル第17号

『わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。』

聖書 イザヤ書43章4節

自分自身の価値の回復と愛されている存在であることの確認なくして真の自立はないと考えている。

病状が良くなったとしても、目先の希望が与えられたとしても、自分自身の認識や人生の捉え方は大きく変わらない。生活や人生に新たなつまずきが起これば結局、元に戻ってしまう。病状が寛解に向かっても、日中活動が就労支援等でリズムに乗っても、社会の中で、精神障碍を抱えての位置づけはまだまだあまりにも小さいように思う。また、福祉という枠組みの中で受けるという立場からの脱却には程遠い感じがする。

しかし、自分自身の価値の回復と愛されている存在であることの体験を持ち、自分の生きる意味と目的を見出した時、精神障碍者の立場は逆転する。
なぜなら、どれだけの人々が自分自身の価値を理解し、愛されている存在であることを体験し、自己中心的な生きる目的でなく、人を生かすような生きる意味と目的を知っているであろうか。
その変化が障碍者の中に起こる時、障碍がメッセージとなり、人々の心を捉える。そして、その時こそ、精神障碍者が“世の光”として輝く瞬間である。

そして、その変化がハートフルトポスの中で起こっている。
自分のありのままの姿を見つめ自分の中にある醜い内面に直面しながら、その姿をありのまま、無条件に受け入れ“わたしはあなたを愛している”という真実の愛に出会い、人からの評価でなく“私の目には、あなたは高価で尊い。”という聖書の言葉が絶対的評価として心に沁み渡る時、自己中心にしか生きて来なかった生き方が、自分を通して人々が生かされるという生き方へと変化して行く。

それは、まさに驚くべき奇跡である。

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