2018年春 エステル26号

『わたしの目には、あなたは高価で尊い。』

イザヤ書43章4節

先日、ひとりのメンバーの方が亡くなられた。
彼は30年近くの長期入院を経て、ホームに入居された方であった。

入居1~2年はホームになかなか定着しきれず、ホームの中で困難なことが起こるとすぐに病院に帰りたいと言い出した。
職員も悪戦苦闘しつつ、徐々に彼との間に信頼関係を築いていくことで、彼はホームに定着し、生活を満喫できるようになっていった。
そんなとき、彼よりさらに10年も長く入院されていた同年代の男性が同じホームに入居された。二人は兄弟のような存在となり、良き話し相手として互いに励まし合う、周りから見ていても麗しい間柄となっていった。

そんな中での彼の突然の死。悲しみの中、高齢なお母様からの委託で法人が葬儀を執り行うことになった。各ホームに葬儀参列の呼びかけがされ、ひとりひとりが彼への思いを胸に参列した。亡くなった彼と仲良かったその方も参列し、まごころのこもった葬儀に感動しながら、「僕のような者を出席させて下さってありがとうございました」と言われた。その言葉に、私は切なくやるせない気持ちになった。「僕のような者を・・」精神疾患という障がいを持って生きる大変さと精神病院長期入院の重さを感じた。

「あなたが参列してくれたことは彼にとっても、私たちにとってもとても嬉しかったですよ」私がそう言った時のその方のうれしそうな笑みが忘れられない。

「わたしの目には、あなたは高価で尊い。」

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